極道ぶっちゃけ話 「三つの山口組」と私 【12月18日の新人・新刊・著者情報】2017年

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12月18日(月)の新人・新刊・著者情報です。

著者の竹垣悟さんは、元山口組系暴力団の組長で、現在は暴力団員の更生を支援するNPO法人の代表を務めています。

今回の著書では、暴力団員だった頃の経験と、同じような境遇の人たちを支援する活動について綴っています。

自分の人生をさらけ出すリスクを背負えるか?

マンガでも、極道モノはいつの時代も人気ですが、ヤクザや風俗、詐欺的な商売、世間から白眼視されている宗教など、表立っては言えない世界の話を知りたい人は多いので、のぞき見感覚でエンターテインメントとして楽しめる本は多数出版されています。

ただ、エンターテインメントとしてではなく、自分の人生をさらけ出すノンフィションを出版したい人は、覚悟が必要です。生活保護や汚部屋などの本もそうですが、心無い人や、著者と似たようなコンプレックスを抱える人が、揚げ足をとるようなかたちで絡んでくることがあるからです。

自慢や武勇伝を面白く読ませるには?

闘病体験、犯罪の当事者による告白、ブラック企業で働いた経験など、人生の陰の面を描いたノンフィションは、大きなカテゴリーでは「自伝」にあたります。良いことであれ、悪いことであれ、「自分はほかの人とは違う、特別な経験をした」という思いが執筆の意欲を駆り立てるため、自伝にはどうしても「自慢」のにおいがつきまといます。

「自慢」は決して悪いことではありませんが、単に自慢を垂れ流しているだけの本を読みたい人は、まずいません。その自慢が、どこか滑稽だったり、スカッと痛快だったりと、読み手に対するサービスを感じる表現になっているかどうか、つまり、書き手が自分を突き放して見る目線を持てるかどうかが、自伝の出来を左右します。

 

【本日のまとめ】

  1. 裏社会、風俗、表立っては言えない世界の話を知りたい人は多い
  2. 良いことでも悪いことでも、自分の人生を語る本には、自慢がつきまとう
  3. 「自慢」をどのように読ませるかが、自伝的作品の出来を左右する

 

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