悩みを仕事に!

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pinkrose

「好きなことを仕事にしよう」というメッセージは多いし、私自身もそうしているのですが、「自分には好きなことがない」という人も、結構います。

でも、いろいろな人に接していると、必ずしも「好き」だけが仕事の動機じゃないことがわかります。むしろ、「悩み」から仕事が発生している人の方が多いかもしれません。

悩みがあると、その問題に詳しくなる

たとえば、外反母趾に悩んでいた人が美脚エステを開業する。片づけが苦手な人が整理収納の資格を取って人に教えるようになる。介護の経験からその道の専門家として認められ講演活動をする。悩みがあると、その悩みを解決しようとしたり、同じ悩みを持つ人とつながろうとするため、行動範囲が広くなります。また、意識が高まって情報にも敏感になるので、自然とその問題に詳しくなってしまうようです。

自分の悩みではなく、人の悩みを解決することでもキャリアが開けます。子どものいない叔父に懇願され会社を継ぐ。愛犬の服を作ってほしいと頼まれネットショップを開く。ハラル(ハラール)メニューが欲しいという要望に応えてレシピを開発する。誰かに何かを頼まれるということは、「あなたならできる」と見込まれたということ。自分では自信がなくても、嫌じゃなければやってみる価値大です。

やるしかないから、進路が決まる

天職が見つからないという人は、いまの生活が心地よいのかもしれません。「もっと給料が上がれば」とか「広い家に引っ越したい」という悩みはあっても、そのために努力したり環境を変えるほどの切実さはない。そして、今の自分に自信がなくて、一歩を踏み出せない。たとえば、長年専業主婦だった人は、何年ものブランクを乗り越えて社会復帰しようと考える時、「こんな私でも通用するかしら」という不安な気持ちから、ブレーキを踏むこともあるでしょう。(私はそうでした!)

でも、切実な理由のある人は、不安でも自信がなくても、やるしかないのです。やるしかないことを、好き嫌いにかかわらず、とにかくやる。その結果、退路が断たれ、進路が決まるのです。賢い人は、悩みや問題がなくても自ら選択・決断して道をつくっていくのですが、多くの人は、何もなければ、そこまで自分を追い込むことはできません。

「迷ったら困難な道を行け」というのは、岡本太郎の名言ですが、問題意識がない人、目指す場所がない人は、本当の意味では迷うことさえできないのです。

悩みを起爆剤にして、成功する

もとからスリムな人より、おデブな自分が嫌で努力してやせた人の方が、ダイエットの専門家になりやすいし、爪が小さ過ぎて「ネイルアートが楽しめない」と悩んでいる人は、小さい爪がかわいく見えるデザインができるかもしれません。悩みを起爆剤にして仕事で成功した人はたくさんいるので、「好き」が見つからない人は、自分や他人の悩みを見つめて、解決の糸口を探してみては?

※余談※
「好き」を仕事にする辛さ、苦しさがわかる本が『悩みどころと逃げどころ』(ちきりん、梅原大吾/小学館)です。著者のひとりである梅原大吾さんは、天才と呼ばれるプロゲーマーなのですが、光り輝く才能に導かれて進路が決まる人生とは、呪いの赤い靴を履いたゆえに、死ぬまで踊り続けるバレリーナと一緒だと、この本を読んで思いました。きっと、「面倒だから」「儲からなくなったから」という理由では、ゲームを辞められない。「好き」は、その人をどこか一カ所に縛り付けるという意味では、呪いと紙一重でもあるんです。

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