【出版のヒント】資格コレクターは人生迷子?

ブログ

ブログやホームページのプロフィール欄に、自分が持っている資格をズラーッと並べている人を見かけます。その中には、戦略的に資格を取得している人と、自分でもよくわからないまま、かたっぱしから資格を取っている人がいます。

仕事の核を決め、関連資格を取得する

あるレストランのオープニングパーティーで、料理の写真を多数撮影している女性モデルがいました。話を聞いてみたところ、食や栄養にくわしいモデルとしてブランディングするため、関連資格を取得して、情報を発信していきたいとのこと。

この方法がうまくいけば、「あんなに食べているのに、どうしてあのモデルは理想のスタイルをキープできるの?」とか、「40代には見えない肌のツヤ!その秘密は食にあり」などのキャッチフレーズで、自身のブランドを確立して、仕事を得ることができます。

パーソナルカラーの資格を取得した人が、さらにファッションやメイクの資格を取得して、クライアントの見た目をトータルでコーディネートする。あるいは、クライアントの悩みを上手にすくい上げるために、心理カウンセラーの資格を取得するなど、仕事の核を決め、そこから幅を広げるためなら、複数の資格取得に意味はあります。

誰でも取得できる資格を並べるメリットは?

しかし中には、気になった資格を脈絡なく取得しては披露している人もいます。特に、自己啓発関連や、「ナチュラル」「スピリチュアル」を標榜している人に多いのですが、お金を払えば誰でも座学で取得できる資格をそろえても、まともな人には相手にされません。それどころか、かえって警戒されます。

意地悪な見方ですが、いわゆる「情弱」な人をカモにするなら、「ナチュラルクレイセラピスト」とか「脳科学幼児教育コンサルタント」とか(どちらも架空名称)、一見まともそうで、実は根拠に欠ける資格を取り揃えておくことに、羊頭狗肉の効果はあるかと思います。

そしてこの手の資格は、自身が「家元」になる場合に限り、飯のタネにはなります。カリスマ性のある人が、オーラを振りまいて人々を魅了し、弟子になりたい人を引き寄せて、資格取得のための講座を受講させ、伝道師を増やす。家元には旨みのあるシステムですが、果たして弟子には、どんなメリットがあるのでしょうか。

仕事や人生に迷っていることがバレバレ

もちろん、資格取得者のフォローがなされているところもあります。たとえば、片づけ本の著者を多数輩出しているライフオーガナイズ協会や、子育て本の著者が活躍しているヒューマン・ギルドなど、家元だけではなく、資格取得者が著書を出版している団体は、本を出したい人にとっては心強いでしょう。

しかし、家元だけが光り輝いて、弟子は何をしてるのかわからない人が発行している資格は、いくら数を増やしても、ハッキリ言ってムダ! その時間を情報発信など、別のことに使った方が断然いいです。

誰でも取れる資格を、戦略なくランダムに並べている人を見ると、「迷っているんだな」と思います。長い人生、誰でも迷うことはありますが、仕事や人生にブレブレな姿をさらすと信用を失うこともあるので、今の自分に必要ない資格は、こっそりしまっておきましょう。

意外な資格をひとつだけ、さりげなくアピール

悩み克服本でデビューした著者に聞いた話ですが、まったく違うジャンルの資格を名刺に記載していたら、そのジャンルでの出版も叶ったそうです。意外な資格をひとつだけ、さりげなくアピールしておくのは、結構使えるワザかも?

タイトルとURLをコピーしました