3月14日(水)の新人・新刊・著者情報です。
著者の津田かおりさんは、イラストレーターや介護などの仕事をしている、アラフォー独身女性。
今回の著書は、本に関するニュースサイトで連載されたコミックエッセイの書籍化。野田琺瑯、マクロビ、スピリチュアルなど、「素敵な暮らし方」を試してみた経験を描いています。
コミックエッセイ読者の年齢層が上がっている?
コミックエッセイの著者と読者が年を重ねてきたせいか、40代、50代が主人公の作品が増えてきました。一人暮らしを楽しんでいたり、初めて結婚・出産を経験したり、子どもが大きくなって暮らしのスタイルが変わったり。年代は同じでも、作品に描かれる人生はそれぞれ違い、バラエティーに富んでいます。
読者も、自分の人生と重ね合わせながら作品を読み、共感したり、自分を肯定したり、「40代一人暮らしも案外悪くない」など、前向きな気持ちになっているのでしょう。特に年を取ると、「これでいいんだ」「なんだかんだ言っても幸せ」という安心感を求めて本を読む人が増えるので、コミックエッセイに安心感を求める人も、さらに増えると思います。
楽しく気軽なタッチで、同世代の共感を誘う
読者の高齢化により、コミックエッセイで描かれる内容も、今後はシニアが好むジャンルにシフトしてくるはず。しかし、病気や終活などデリケートな内容は、前向きに描くのが難しいので、食や旅など楽しいジャンルやライトな健康情報、ペットとの暮らしなどを紹介する企画の方が、初心者には描きやすいかも?
40代以降でイラストが描ける女性は、同年代の人が関心を持つ分野に狙いを定めて、気軽に読めるタッチのブログやSNSを始めてみては? 自分の率直な気持ちや生活の様子を描くことで、「わかる!」「私もそう!」という共感を誘うことができれば、書籍化のチャンスが生まれてきます。
【本日のまとめ】
- コミックエッセイで、主人公が40代、50代の作品が目立ってきている
- 年を取ると、自分の人生や考えを肯定するために本を読む人が増えてくる
- 中高年女性向けに「安心」と「楽しさ」をもたらす題材が狙い目