ライター・編集者を育成、サポートするリビング新聞グループ事業「LETS」10周年記念イベントで、ミニ出版相談会を開催しました。
苦手な仕事を通して、自分の適性を知る
LETSの門を叩いたのは7年前のこと。その頃、ほかの仕事に従事していたのですが、現場から総務部門へ異動となり、仕事が辛くなってきた頃でした。
私はどんな仕事でも、その中に楽しみを見つけるのは得意なのですが、事務や経理にあたる仕事は本当に苦手で、苦手な仕事に一日中縛られることの苦痛もそれまで知らなかった。もっともフリーランスとなってからは、この時覚えた経理の知識やファイリングのコツはとても役に立っているので、結果としてはプラスに働いているのですが。
事務の仕事を経験して、自分に合わない仕事をすること特有のヘンな疲れに悩まされていた私は、もともと好きだった「ものを書く」「本をつくる」仕事に戻りたくなったのですが、ブランクがあって自信がなかった。だから、ド素人でもイチからライターになれる基礎を教えてくれるLETSで修業をしようと考えたのです。
仕事をイチから鍛え直してほしかった
私は新卒で出版社に入社したのですが、そこでライティングや編集のルールを基礎から教わったことはありません。よく言えば、オンザジョブトレーニングというのか、現場で見よう見まねで企画を出し、取材をし、記事を書き、編集をしてきました。
現場に勝るトレーニングの場はないかもしれませんが、そればかりを重んじることの弊害もあります。たとえば表記のルールをおろそかにしていると、わかる人にはわかるので見くびられてしまったり、古い経験に囚われていると、新しい技術や変化に取り残されてしまったり。
心が弱っているときの判断には間違いが生じやすいのものですが、自宅に無料で配布されているリビング新聞の告知を見てLETSの説明会に行き、ライターとして再び活動できる糸口をキャッチできたのは、これも結果論ですがラッキーでした。
フリーランスだからこそ、仲間が必要
こんな話を書くと、「ミキモトさんは、もともと出版社に勤めていたからうまくいったんでしょう?」と思われるかもしれません。しかし、何の経験もなかったほかの修了生もLETSの講座を修了した後、ライターや編集者、起業家として、それぞれの道を歩んでいます。10周年記念イベントでも、その事実を確認できました。
私もLETSの講座を修了後、修了生向けに案内される仕事をコツコツこなして実績を重ね、その実績をもとに仕事をアピールしてきた結果、取材を通して知った出版プロデューサーという仕事に就くことができました。そして、10周年イベントにも声をかけていただき、出版相談のブースでまた、人との縁をつなぐことができました。
女性のライフサイクルには波があって、バリバリ働いていた人が子育てや介護、夫の転勤などで、仕事をセーブせざるを得ない時があります。そんな時も、仲間がいて、立ち寄る場所があることで、ままならぬ時をやり過ごしたり、こらえることができます。LETSはそんな場所でもあります。
門を叩いて幸せをつかむ
私はLETSのほかにも仕事を通じて、仕事以外のことでも頼れる場所をいくつか持っています。それらは、向こう見ずだったかもしれませんが、自分から門を叩いた結果として得た場所であり、待っているだけではたどり着けなかった場所ばかりです。
ブースに立ち寄っていただいたみなさま、本当にありがとうございました。あっという間に時間が過ぎてしまいましたが、この日にお会いできなかった方とも、またお話できる機会があれば!