国内だけで通用する教育の価値は下がる

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10月17日(火)の新人・新刊・著者情報です。

著者の橋井健司さんは、幼稚園と保育園の一体型スクール「幼児園First Classroom世田谷」の園長。グローバル基準の主体性を育む保育方針で、少人数・異年齢教育を特徴とした独自のカリキュラムに基づく保育を実践しています。

今回の著書では、「『みんな一緒』ではなく『ありのままの自分』を伸ばす」「『行事』と『習い事』は要らない」など、型にはまらない子どもを育てる18の理論を紹介しています。

東大や医学部に合格すれば将来は安泰?

文部科学省が実施した、平成26年度「子供の学習費調査」によると、公立では幼稚園を除く小・中・高、私立ではすべての学校種において、学習費総額が増加しています。少子化が進む中だからこそ、これからの厳しい時代を生き残れるようになってほしいと、子どもの教育に投資する親が増えているのでしょう。

とはいえ、ただ偏差値を上げ、東大や医学部に入れば将来は安泰!という考えはもはや通用しないことは、ビジネスの最前線に近い人ほど感じているはず。少子化その他の要因で、日本のGDP(国内総生産)が減り、世界での影響力が衰えれば、国内でしか通用しない学歴や指標の価値も下がるからです。

個人的な体験だけでは、説得力に欠ける

そんな世相を反映してか、かつてはどこか牧歌的だった子育てや幼児教育の本も、グローバル化の影響が色濃くなってきました。表紙に外国人の幼児を起用して、海外の理論や統計をベースにかかれた本が、いま売れています。

今後は「子どもが東大に入学した」親が書いた子育てや教育の本は、勢いが下がると予測します。エンターテインメントとして、読み物の面白さを追求するのなら別ですが、個人的な体験だけで教育を語る著者の本は、ビジネスの現場で鍛えられた知的な親には響かないでしょう。

 

【本日のまとめ】

  1. 少子化だからこそ、厳しい将来を生き抜く力を、親は子どもに身につけてほしい
  2. 日本の国力が低下する見通しから、グローバルで通用する子育てが注目されている
  3. 個人的な体験だけで書かれた教育の本は、今後は厳しい

 

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