9月25日(月)の新人・新刊・著者情報です。
著者の仲野マリさんは、映画や舞台などエンタメ全般について執筆するほか、初心者向けの歌舞伎講座の講師をしています。
今回の著書では、愛する人への思いや親子の情など、現代人にも共通する心の動きと結びつけて、歌舞伎に描かれる女性の生きざまを解説しています。
お金を惜しまない熱心なファンがいる
長く人気のある芸能ジャンル、たとえば歌舞伎や宝塚、バレエには、お金に余裕のある女性ファンがついています。高額なチケットを買い、全国を追っかけ、時には海外にも遠征する。そんな熱心なファンは、関連グッズや本、DVDにもお金を惜しみません。
そういう意味では、彼女たちは出版社や書店にとっても優良顧客ではありますが、何度も舞台を見て目が肥えている上に、知性や教養に優れた人も多いので、本の書き手には力量が求められます。
認められれば、長く仕事が続けられる
書き手の力量とは、知識や文章の巧さだけではありません。ファンである読者が、「この人にはかなわない!」と思ってしまうほど、その分野に愛と情熱があることも条件。それがなければ、文章に魂が吹き込まれず、読む人の気持ちも熱くなりません。かと言って、「好き!」という気持ちだけを連ねた文章ならファンでも書けるので、専門家としては認められません。
「誰よりも好き!」という自身の情熱と、「こんなことまで知ってるの?」と読者がうなるほどの知識、さらに、書き手独自の視点も求められる厳しい道。しかし、一時の流行で終わらないジャンルですぐれた書き手として認められれば、長く仕事を続けていくことができますし、本の出版のほか、セミナーやイベントにも仕事の幅が広がっていきます。
【本日のまとめ】
- お金と時間を惜しまない熱心なファンが多いジャンルに注目
- しかし、熱心なファンは書き手に力量を求めるので、日々の勉強は欠かせない
- 専門家として認められれば、長く仕事が続けられ、講師業なども展開できる