病気や障害の本を出版するには?

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2017年 8月18日(金)の新人・新刊・著者情報です。

著者の伊藤やすさんは、小学生の時、社会不安障害(SAD)を発症。現在は会社員をしながら、患者目線でメンタルヘルスにかかわるさまざまな問題について研究しています。

今回の著書では、長年の闘病経験のほか、精神科医療の問題、偏見や差別など、社会不安障害について感じたことを記しています。

患者数が多く、完治が難しい病気の本にニーズがある

患者や当事者が書いた病気や障害の本が売れるためには、たとえば、がんや認知症、近視など、その病気や障害に悩む人が多数存在することが前提となります。

さらに、その病気や障害が、病院で治療や投薬を受けてもなかなかよくならないものであれば、ほかの患者はどんな治療をしているのか、どんな考え方をしているのか知りたくなり、ブログや本で情報を探す人も多くなるでしょう。

商業出版が難しければ、クラウドファンディングを利用

珍しい病気、あまり知られていない障害の啓発のために、本を出版したいと願う当事者は少なくないのですが、残念ながら、商業出版で採算ラインを超えるのは難しいのが現実です。ただ、時々ヒット作が誕生しているのもまた事実なので、闘病記の出版に積極的な出版社や、原稿を募集しているコンテストなどを探してみるのはおすすめです。

病気や障害に限らず、商業出版が難しい企画は、クラウドファンディングで資金を集めて出版する方法もあります。大ヒットしたアニメ映画『この世界の片隅に』も、クラウドファンディングからスタートしていますが、資金調達だけではなく、多くの人に問題を知ってもらい、共感を得る手段としても、検討する価値があります。

 

【本日のまとめ】

  1. 患者数が多く、完治が難しい病気や障害では、当事者の企画にニーズがある
  2. 珍しい病気、あまり知られていない障害の本は、商業出版では採算がなかなか合わない
  3. 商業出版が難しければ、クラウドファンディングで資金や賛同者を募る方法もある

 

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